今回は、アナトリアン・シェパードの特徴や性格、寿命に飼い方、注意したい病気についてまとめてみました。
アナトリアン・シェパードの歴史
血筋の大元は、およそ6千年以上前の古代犬種を起源としています。
トルコ生まれであり、幾種類かの大型犬と交配を繰り返したのち、現在の姿へと移り変わっていきました。
色がクリーム色であることが求められた要因は、羊たちと同じ系統色にすることで、狼など家畜を襲う害獣の目をあざむくためだったと言われています。
当時のトルコは乾燥地帯であり、荒々しい土壌をしていました。
そんな中でもリーダーシップを持ち、人々の狩猟犬あるいは家畜の番犬として大きく貢献してきた様子が、今の姿にもしっかりと息づいています。
アナトリアン・シェパードの特徴や性格は?

起源 古代
元来の役割 家畜の番犬
現在の役割 家畜の番犬、警備犬
体高(雄)インチ(cm) 29(74)
体重(雄)ポンド(kg) 110-150(279-381)
体高(雌)インチ(cm) 27(69)
体重(雌)ポンド(kg) 80-120(203-305)
アナトリアン・シェパードの特徴
アナトリアン・シェパードは脚がすらりとながく、垂れた尾耳、ふわふわとした毛を持つ大型犬です。
毛色はクリームがかったホワイトに対し3割ほどブラックがかった毛色をしている容姿が一般的です。
体格はがっしりしており、体高は約80前後、体重は65kg前後と人一人以上の存在感を放っています。
走るスピードもさることながら、力の強さは犬の中でも群を抜くものですので、飼育の際は注意が必要です。
噛む力が強く、一度くわえた物をなかなか離したがらないため、その点もしつけが重要になってきます。
運動量も必要ですが、遊んでコミュニケーションを取る際は天真爛漫に喜び従う従順さも備わっています。
アナトリアン・シェパードの性格
アナトリアン・シェパードは主人に対して敬意をもつ一方、見知らぬ人や動物に対して強く反発し、警戒したり挑んだりと闘争心の高さもトップクラスですので、初心者の方の飼育にはあまり向いていないといえるでしょう。
慣れてくると主人同様に愛情いっぱいに接してくれますから、ギャップに心を掴まれる方も多いようです。
人からの指示を的確に受け入れ、予想外の出来事に出会っても自分なりに対処しようとする賢さもあり、知的な印象も大いにあります。
しかし驚くような出来事に遭遇すると警戒心の強さから攻撃性がぐっと上がりますので、外出する際はよく観察しておきましょう。
アナトリアン・シェパードの飼い方
1日1時間前後の運動量はとってあげてください。
しかし体重が犬の中でも重いため、腰や関節への負担も大きく、激しい運動は控える事が肝心です。
もともとの番犬としての性質も忘れていません。
そのため、自分の好きなように歩きたいというような、一人で過ごす時間も欲します。噛む力が強いので、チューイング系の玩具の期限は少々短く、稀に家庭内の貴重品まで破損してしまう恐れがありますので、飼育する際は物の管理を徹底しましょう。
また、アナトリアン・シェパードは大型犬ですから十分な飼育環境が必要になってきます。
他者に対する警戒心を抑える為にも、広い庭や人気の少ない土地などでの飼育が理想的です。
アナトリアン・シェパードの健康面の注意点
大型犬の多くに表れ易い症状の一つとして、遺伝性の股関節形成不全症は幼少期から健診でしっかりと判断しておきましょう。
健診の際には股関節以外にも、眼の検査も十分予防になります。
日々の運動量などへの影響もでるため、毎日ささいな変化がないかどうか、目をかけてあげる事が大切です。
また、アナトリアン・シェパードらしさである可愛らしい垂れ耳も、炎症が起こりやすくなっていますので、定期的なケアをおすすめします。
毛量もありますし、衛生的に保つならブラッシングを週に1、2回行ってください。
かかりやすい病気
気をつけたい病気 眼瞼内反症
たまにみられる病気 特になし
しておきたい検査 股関節検査、眼科検査
寿命 10〜13歳
注意 麻酔に敏感